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深大寺短編恋愛小説「深大寺恋物語」公募事業終了にあたって

長年みなさまにご支援いただきました「深大寺短編恋愛小説『深大寺恋物語』公募事業を第20回(2024年)の公募をもって終了することと致しました。

深大寺地域を対象に、2004年に大々的に開催された「じんだいフェスタ」の趣旨を受け継ぎ、新たな地域活性化事業として、同フェスタの実行委員有志により、2005年、「深大寺短編恋愛小説公募事業」はスタートしました。事業開始にあたっては調布市の図書サークル「アカデミー愛とぴあ」で当時代表を務めていらっしゃいました金澤敬様の多大なるご尽力により、直木賞作家の村松友視先生、地元調布出身の女流作家・井上荒野先生、調布市在住で元河出書房編集長・藤田三男様、長友貴樹調布市長を最終審査員に迎えることができました。小説の公募事業という初めての試みではありましたが、深大寺様や深大寺奉賛会様、深大寺そば組合様、「アカデミー愛とぴあ」様など、数多くのみなさまのご支援・ご協力のおかげで、第1回目は334もの作品のご応募をいただきました。(藤田様の最終審査員は第5回まで。第6回より清原康正先生に交代)

その後、「せんがわ劇場」オープン時に行われた、地元調布の劇団21世紀FOXさんによる「こけら落とし公演」では入賞作品が原作として使用されるなど、ご応募いただいた作品がさまざまな形で横展開されました。また、記念となる第15回の冊子には「深大寺恋物語」をプロの作家に執筆いただこうと、村松友視先生、井上荒野先生、角田光代先生、江國香織先生、今村翔吾先生に依頼、書き下ろしていただいた作品を記念号として発行しました。執筆者5人全員が直木賞作家という、1地域の文学賞としては最上級に贅沢な非常に誇らしい冊子となりました(今村先生は執筆後の2021年に、第166回直木賞で受賞)

事業開始から18年経ち、とりまく環境や実行委員会メンバーの状況なども大きく変わり、今後、事業を継続していくことが困難との判断から、節目となる第20回で終了とする判断をいたしました。

今までの総応募数は、6009作品を数え、多くのみなさまに支えられここまで続けることができましたことに対しましては、感謝という言葉しか思いつきません。誠にありがとうございました。

当事業は、あと2回ご応募いただける機会がございますので、ぜひ最後まで応援いただけますようお願い申し上げます。

2022年11月5日
深大寺短編恋愛小説実行委員会
実行委員長 吉井秀治